なぜBCP 事業継続計画の優先度は高いのか?
- Kiyomasa Mori
- 2024年9月17日
- 読了時間: 2分
①BCPの優先度
平時においてBCPの優先度が低いと言われる経営者及び担当者の方に多くお会いしますが、その理由のほとんどが「重要度は高いことはわかっているが、緊急度が低いため」ということです。確かに直接部門による売上や利益に関わる業務は何をおいても重要度も緊急度も高い業務になります。そこで問われるのは「生産性を上げて、効率の良い、利益率の高い、無駄のない営業活動や生産活動」をいかに実現するかになります。
そのためには組織力や個人の能力開発、組織の仕組みや企業文化などの向上などが必要とされ、こういった直接の売上や利益にはならないが、組織にとって必要な取り組みである「重要度は高いが緊急度が高くない」効果性の領域にあたります。その取り組みは人材育成や組織力向上、技術力開発や生産性向上への取り組みなど多岐にわたりますが、ここに事業継続計画も含まれています。担当者によっては重要度、緊急度いずれも低い「浪費・過剰の領域」に位置付けられているかもしれません。しかしながら先日の南海トラフ地震臨時情報の発表や年々大型化する台風や線状降水帯によるゲリラ豪雨、異常気象による気温の上昇、新型コロナウイルス等、様々な自然災害リスクに加え、IT分野でのサイバー攻撃といったリスクが増大、多様化している中、BCPの緊急度は徐々に高まりを見せています。

②有効性、実効性の高いBCP 事業継続計画にするには時間が必要
企業や個人にとってリスクが増大、多様化してきている現代においてリスク管理という概念や事業継続という取組自体が重要であり、緊急度が増していること自体、言うまでもありませんが、その取り組みの有効性や実効性を高めるには時間が必要です。 取組の効果はすぐに表れるものではなく、また組織全体へ周知、認知し、平時業務として組み入れるためには時間がかかります。そして主なリスクになり得る南海トラフ地震や首都直下型地震、季節性を伴う災害(台風、水害、ウイルス 等)への対処として重要なのは『時間との勝負』になります。
そして取り組みはその積み重ねが重要であり、時間をかけリスク対策を構築していかなければならず、取り組みを積み重ねてきた結果が対策と実績になり、それが事業継続力となります。
このことからBCPの重要度、緊急度が高くなっており、取り組みの優先度が高い理由になります。







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